「ひらくこと」の聖地・下田の先にある道~南伊豆編その1~

2年前の夏の話ですが、妻の実家に帰省後、義父の自動車をお借りして、静岡県の南伊豆エリアに旅行したことがあります。

昔からペリー来訪の地である下田には一度は行くべきと思っていたというのが主たる理由でしたが、多忙にかまけてさほど準備もせず、1日目に黒船関係をあれこれ見て水族館に行き、翌日は同行者が強硬に希望する海水浴を行って帰宅、という大雑把な計画で赴くこととしました。

まずは修善寺から天城峠を越えて河津に到着し、ほどなく次々と現れる南伊豆の美しい海岸を横目にしながら下田の中心部に到着し、とりあえず湾内巡りをする黒船の遊覧船に乗りました。
http://izu-kamori.jp/izu-cruise/route/shimoda.html

湾内から下田市街の眺望に浴しつつ気の利いた一句でも、と思いましたが、オガール紫波の立役者のOさんがFB上で軽口を投稿されている光景しか思い浮かばず、

人も世も、開く秘訣はシモだよね

といった程度のことしか思いつきません。

 

ともあれ、遊覧船の後、幕府とペリーの交渉の場となった了仙寺と、併設されている黒船ミュージアムを訪れました。
http://www.mobskurofune.com/

黒船ミュージアムで流れていた映像によれば、ペリー艦隊は、この了仙寺にて必死に対幕交渉を行いつつ、独自に日本語用語集を作っていたそうです。

しかし、その映像で表示された「艦隊が作成した?日本語の用語集」には、次の漢字が並んでいたのを私は見逃しませんでした。

「男根、女根、肛門」

やっぱり、人も世も開く秘訣はシモなのかもしれませんが、私には不得意な分野ですので、どうにも困ったものです。

それはさておき、了仙寺には日蓮の銅像も建立されていましたが、日蓮宗の寺院が対米交渉の場になったこと自体は、元寇の光景も重なって、不思議なものを感じてしまいます。

その後、市街地に駐車して市内の飲食店で昼食をとることにしました。この件に関しては、この年になって?下田で三島由紀夫を発見するという予想外の驚きがあり、次回に詳細を述べることとします。

昼食をいただき、ペリーロードを散策して風情ある景色を堪能した後、初日の最終目的地である下田海中水族館に向かいました。

ペリーロードは、上陸したペリー艦隊一行の隊列が交渉場所となった了仙寺まで行進した小川沿いの道のりの通称ですが、両岸には当時からの古い建物群が建ち並んで飲食店などとして活用されており、ミニ京都とでも言うべき良好な雰囲気で、京都と違って人が押し寄せることもなく、川岸に密集するカニの群れを静かに眺めることができました。

続々とカニ行進す ペリーロード

 

下田の黒船来航といえば、吉田松陰も欠かすべからざるネタではありますが、今回は時間不足のせいか事前調査の不足のためか、松陰関係の名所旧跡はすべて素通りになってしまったので、次に赴く機会があれば、ぜひ立ち寄りたいものです。

下田海中水族館では、ひととおりの展示を拝見し、最後に定番?のアシカやイルカ等のショーを拝見しましたが、細部まで覚えていないものの、登場する生き物たちへの愛情を非常に強調すると共に、海洋プラスチック問題など、人類が海に危険を及ぼしており、そうしたものへの対策が必要だ、といったメッセージも掲げていたように記憶しており、その点は、単なるショーではないというか、好ましいものと強く思いました。
https://shimoda-aquarium.com/

 

ちょうどこの日(8月上旬)、小泉進次郎議員(現・環境相)と滝川クリステル氏の結婚発表のニュースが電撃的に流れてきましたが、滝川氏といえば著名キャスターであると共に動物愛護運動家としても知られていますので、ちょうど水族館にいたせいか?このニュースを聞いた際、このお二人がタッグを組めば、動物愛護に関して何か大きなことを実現することもあるかもしれない、と思いました。

端的に言えば、私は3年ほど前から「日本国憲法の根本原理である13条(人間の個人としての尊厳)を改正(追加)し、人間だけでなく人にあらざる存在の尊厳(万物の尊厳)も書き込むべきだ」と思うようになり、そのことをブログでも時々書いていますが、動物愛護運動家であるクリステル氏にとって、この憲法改正案は、悪い話ではありません。

また、憲法改正を党是とする自民党に身を置き、(最近は失速気味と言われていますが)よほどの躓きがない限り、いずれ首相に上り詰めると思われている進次郎氏にとって、「劇的な復活後は安定政権を維持し延々と選挙に勝ち続けて憲法改正の発議が可能な議席数を獲得した」安倍首相すらできなかった憲法改正を実現することは、政治家として最大級の目標になりうるはずです。

そして、仮に、現在の日本国が憲法改正を行うことができるなら、国民の支持は言うに及ばず世界の情勢からも現時点では無理のある9条改正ではなく他の事柄が選ばれるでしょうし、国民のごく一部しか利害関心を持つことができない些末と位置づけられる類の事柄ではなく、「はじめての歴史的改正」にふさわしい、これまでの国家・国民の関係や位置づけなど、社会全体に変化を及ぼしかねない大きなテーマに関わる壮大な事柄が、目玉として選ばれる(それだけのものでなければ、国民の熱狂・支持は得られない)はずです。

それこそ、国民が「総グレタさん化」するような事態にでもなれば(そうならざるを得ない危機的状況が生じれば)、万物の尊厳を憲法改正の事項に掲げることは、国民ひいては世界から熱狂的歓迎をもって受け入れられる可能性がありそうに思います。

それは決して望ましいことではないかもしれませんが、悲観的に予測される近未来の日本そして世界の姿かもしれません。

ともあれ、伊豆の海をこよなく愛し人と生き物が互いに信頼し合う社会の必要を説く下田海中水族館のメッセージを聞きながら、この日に突如、国民の眼前に出現したビッグカップルは、そのような社会ひいては万物の尊厳を定める憲法改正の実現をこそ目指していただけたらと、思わずにはいられませんでした。

ともあれ、1日目の最初の目的地となった間歇泉(峰温泉大噴湯公園)にて毎度の一句。
http://kankou.town.kawazu.shizuoka.jp/attraction/141/

逆噴射家族は今日も大奮闘

ちなみに、その日の宿は、下田の南(南伊豆町)にある、「ちょんまげの宿」と呼ばれる古民家に宿泊しましたが、宿のご主人(ちょんまげの方)に岩手から来たことを伝えたところ、岩手出身の方が宿の運営に関わっているとのことでした。
http://www.e-sankai.jp/