Kさんの訃報

先日、同い年の友人であるKさんが、就寝中の突然死と思われる急な病気で亡くなられるという知らせに接しました。

Kさんとは、私が盛岡に転居後、ほどなく入会した団体で知り合い、同い年の上に職場も近所で、皆から慕われる気さくで丁寧なKさんの人柄もあって、すぐに仲良くなり、仕事上も、ささやかながらお世話になっていました(当事務所の備品の一部をKさんの会社にお願いしていました)。

その他、述べればきりがありませんが、私にとっては同い年の大切な仲良しの一人を亡くしたもので、痛恨というほかありません。Kさんは数年前に結婚し、小さいお子さんもいますので、ご家族はもちろん、何よりご本人にとって、無念この上ないことと思います。

Kさんとは、上記の所属団体の関係で、年に数回、懇親会などでお会いする機会がありましたが、Kさんが、お父さんの経営する会社で補佐をしており(ほどなく継承予定だったと思われます)、Kさんの奥様が他社に勤務されている関係で、Kさんとしては、いずれは奥様に会社の経営を支えて欲しいと思っていること、ただ、勤務先から戦力として重宝され、奥様もやり甲斐を感じているので、辞めて欲しいというわけにもいかず、開業時から一緒に働いている私達夫婦を羨ましく感じていることを、何度も聞かされていました(その都度、私は「隣の芝生は青く見えるものですよ」と返答していましたが)。

その他、お子さんのことなども含め、色々とお話を伺っており、私にとっては、私達夫婦の双方と面識がある盛岡ではごく僅かな方の一人でもあり、いずれ家族づきあい的なこともできる機会があればと思っていただけに、本当に残念で残念でなりません。

私はお通夜と葬儀に出席しましたが、眠っているのと変わらない状態で、心なしか微笑を浮かべているようにも見え、安らかに旅立ったのだろうと感じたことが、せめてもの救いなのかもしれません。

Kさんは、久保田利伸のパフォーマンスが得意(名人芸の域)で、華やかな雰囲気がありました。それだけに、まるで桜が満開となる日を選んだようにして旅立つのは、いかにもKさんらしいと思わずにいられない反面、そんな舞台を用意する位なら老醜を晒してでも生き続けるべきだというのが、皆の正直な気持ちだと思います。

Kさんのご冥福と、ご遺族に神仏そしてKさんのご加護のあらんことを、心よりお祈り申し上げます。

1、2年前にも、司法研修所で一緒に勉強し、個人的にも親しくさせていただいた同級生・同世代の2人の弁護士の方の訃報に相次いで接しましたが、同世代の親しい友人、お世話になった方の訃報には、とりわけ心が痛みます。

どんな事情があったにせよ、長生きして欲しかったと思いますし、残された面々は、敢えて、そうした気持ちを強く持ち、それと共に何かを社会に残していかなければならないとも思っています。