事務所Webサイトの全面改訂について

 先日から事務所のWebサイトを最新のホームページビルダーに変更して作成する作業を行っており、概ね作業が整いました。
 それまで、平成17年に作成したデータを手直しして使用していたので、8年ぶりの大改訂ということになります。

 といっても、器(ホームページビルダー)が新しくなっただけで、中身はさほど変更はありません。
相変わらず、プロの業者に委託せず、私が作成した文章を事務局長がレイアウトする素朴なスタイルで作成していますので、文章の古くなった部分を手直しする程度の作業に止めています。
 平成17年当時と大きく異なり、弁護士も見栄えのよいサイトを作成し熱心に集客努力をしなければ生き残れないとまで言われる時代になりましたが、当事務所の実情として、現在はこれが精一杯というところです。

 サイトの改訂にあたり、一番苦労した点の一つが、冒頭(トップページ)のキャッチコピーでした。
これは、元になったホームページビルダーのサンプル画像で、そのような表示があり、実際、何らかの言葉を添えないと見栄えも良くないということで、あれこれ考えた末に、表示のとおりとさせていただきました。

 弁護士事務所のキャッチコピーで「ふるさと云々」などという言葉が用いられるのは見たことがないのですが、もともと「郷土のために働きたい」との気持ちで弁護士として生きる道に進みましたので、その点では素直に自分を表現した言葉になったと思っています。

 また、当事務所の目指す方向について色々と考える中で、次の文章も書いてみたのですが、サイト内に入れる適切な場所がなく、やむなく、更新のご挨拶に代えて、こちらに載せることにします。

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 宮沢賢治は「雨ニモマケズ」の詩で、次のように述べています。
 「北に喧嘩や訴訟があれば つまらないから止めろと言い」

 「世界全体が幸福にならない限り、個人の幸福はありえない」と語る賢治が、権利の保護や社会正義の実現手段としての訴訟(法的紛争解決制度)を否定しているとは考えられません。

 賢治の言葉は、喧嘩や訴訟=争いごと、悩みごとは、問題点を適切に整理し、渦中にある方の苦しみの根本にあるものを受け止めた上で、むき出しの力関係ではなく、正しいルールのもとで円満に解決すべきこと、ひいては、個々の紛争解決の地道な集積などを通じて、紛争(喧嘩や訴訟)で理不尽な仕打ちや不毛な消耗を強いられることのない社会を目指すべきことを述べたものだと考えます。

 弁護士が、この社会の中で、それらを実現する責務を負っていることは、申すまでもありません。

 当事務所は、深い歴史を持つ北東北の地が育んだ先人達の志を忘れることなく、法律の専門家という立場で、地域内に生じた問題を円満に解決するため、全力を尽くして参ります。