天台寺に集う魂の華と金田一温泉に命水を求めて

5~10年ほど前から、毎年7月中旬に実家より「草刈りをしに来い」との出頭命令を受けるのが通例となっています。

実家の庭(のような場所)は相応に広さがあり、半日ほど時間をかけて従事しなければならず、しかも電動ではなく手動(剪定に用いる鋏)で延々と作業するせいか翌日から激しい筋肉痛に襲われるのがお約束で、心底迷惑というほかありません。

ともあれ、ただ二戸往復をするのもつまらぬということで、今回は、天台寺の「かつら庵」で蕎麦をいただき、ちょうど紫陽花のシーズンということで、境内を少し散策することとしました。

私自身は、紫陽花について青紫とピンクのイメージしかありませんでしたが、境内には白い紫陽花の群落がありました。

背丈の大きい杉林の下を埋め尽くすように咲いているのですが、木漏れ日を受けて白い紫陽花が輝いている姿は映画「もののけ姫」で森の妖精達が森を白く照らす光景にも似た、神秘的な何かをイメージさせます。

そんなわけで、亡くなった人々の魂が天台寺に集まり紫陽花の姿になって昇天しているのかもしれない、などと思って一首。

身が滅び心は白い紫陽花に集いて光り浄土へと往く

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ともあれ、重労働のあとは兄から金田一温泉センター(「ゆうゆうゆーらく」という日帰施設)の回数券を供給され精神的な回復を果たした後、報酬代わり?に出前の寿司をいただいて帰宅しました。

「ゆうゆうゆーらく」は老朽化のため来年に建替を予定しており、「オガール」で一世を風靡した岡崎正信氏らの関与のもと大がかりな計画が策定中らしいと聞いています。

個人的には、露天風呂が無いことのほか、風呂上がりにタダで飲める冷たい水を楽しみにしている身には、既存施設にそれらがない(レストランの利用者でないと水が飲めない)現状を非常に残念に感じています。

それらを備えている「ユートランド姫神」や山梨県北杜市白州町の「べるが」を、建替に従事される方々も参考にしていただければ幸いです。