町弁が遠野に来たりてエセ歌人
突然の解散に伴う今回の総選挙では、野党の元首相や代表経験者の方々が無所属で立候補されるとのことですが、いっそ、民主党のシンボルカラーも踏まえて、「REDの会(Retired Extremely Dangerous)」を結成なさってはいかがかと思わないでもありません。
それはさておき、先日は、破産管財人を受任している企業倒産の事件の関係で数ヶ月ぶりに遠野支部(裁判所)に行きましたが、宮守ICまでの単調な山道を抜けて遠野盆地(綾織地区)が山あいに開けてくる光景は、いつ見ても清々しく感じます。
小雨交じりの曇天ではありましたが、青空や紅葉などの彩りがなく山に囲まれた刈り取り前の稲穂の眩しさだけが引き立つ光景も味わいがあるものだと思いました。そんなわけで、毎度の一句。
山里の秋雨照らす黄金いろ
遠野支部には、昨年10月から3~4ヶ月に1回の頻度で通っているのですが、岩手に戻って12年以上になるのに、どういうわけか遠野支部だけはほとんど縁がない状態が続いていました。
そうしたこともあり、昨年10月に赴いた際は、折角だからと鍋倉公園の頂上まで登ったのですが、城下にひろがる遠野市街と澄んだ青空に目を向けつつ、管財事件の当事者となった企業の関係者の方々の様々な事情や心情について思いを馳せる面がありました。
城あとは閑かな遠野の里の秋 喜怒哀楽を空に残して
2月や6月に赴いた際は、遠野支部では5分程度のやりとりをしただけで、仕事の関係ですぐに盛岡に戻ったのですが、せめてものということで、「とおの物語館」と近くを流れる小川の周辺を散策して帰りました。
今日もまた とんぼ帰りの遠野支部 川でキュウリを冷やす間もなく
そんなわけで、遠野に来ると一句(一首)作って帰りたがる習癖があるようですが、肝心の受任事件も仕事自体は大過なく進めることができていますので、歌人としては三流以下の素人でも、法律実務家としては相応の成果をあげて、関係者の方に「貴方に頼んで(貴方に関わってもらって)良かった」と思っていただけるよう努めてまいりたいと思います。