町弁の受任力の向上を目指して
先日、船井総研監修の「弁護士10年目までの相談受任力の高め方」を読みました。
独立当時から、この種の「若い町弁向けに経営や業務のあり方を指南する本」を読むのは好きなのですが、近時の弁護士激増問題に加え、私(当事務所)の場合、独立直後に債務整理特需・弁護士過疎の時代を経験した名残で、私1人で4名の事務局の雇用を維持する運転資金=業務受注を確保しなければならない状況が続いていることもあって、この種の本を知ると、何か参考になればと取りあえず買って読むという習慣になっています。
ただ、一筋縄ではいかない事情も色々あり、実際には読んで終わりになっている面も大きいというのが恥ずかしい実情ではありますが。
本書は、債務整理特需終焉後の町弁の「基本分野」と目されている、離婚、相続、交通事故、中小企業向け法務の4つに絞って、それぞれの分野に特化して成功を収めている比較的若い世代の弁護士さん方が、業務遂行や広告等に関する方法論を詳細に述べているものとなっています。
4分野とも、私にとっては今も昔も事務所の中核をなしている基本業務といって良いものですし、どこまで取り入れることができるかはさておき、私が現在行っている業務や広告等のあり方を考える上でも、参考になる点が多々ありますので、手元に置いて何度か読み返すなどして、業務などの改良の手がかりとして活用していきたいと思っています。
本書ではテーマ外のためほとんど触れていませんが、事務所のマネジメント(内部運営)という点でも、ここ1、2年は色々と悩んだり考えたりさせられる出来事が多く、いずれは各自の広義の成長に繋げていくことができればと願ってはいますが、今はまだ右往左往の日々というのが正直なところです。