さよなら、そして、ありがとう、バーニーズ新宿
1月上旬に、バーニーズ・ニューヨーク新宿店が閉店するとのニュースを見かけました。
https://www.barneys.co.jp/personalities/the-barneys-team/thank-you-shinjuku.html
このお店が誕生したのは私の大学時代と記憶していますが、異性のためにお金を使う機会に微塵も恵まれない生活を送っていたこともあり、多摩地区から新宿に出没した際、精神衛生のため大変お世話になりました。
最初に入店した頃、扉を開ける係の人がいるのを初めて見て、目を丸くしたことを最近のことのように覚えています。
ケチでビンボーな司法試験受験生ですので、基本的にはバーゲン日だけに出没し、値札を見て溜息をついては最安値価格帯の何かを記念品的に買って帰るという程度ですが、駆け出しの頃に背伸びして購入したコートを20年も経てようやく(そこそこ)着こなせるようになったこともあります。
開店当時のあのお店の雰囲気は、他のデパート等で得られない「本物の西欧っぽさ」があり、唯一無二の価値を提供する場所と感じていました。修習生前後の頃、こちらで購入したネクタイを身につけて褒められたことも覚えています。
最近になってWebで服を買うことを覚えたので家族に蛇蝎の如く敵視されているのですが、当時バーニーズで買ったスーツのブランドをこの歳になってようやくきちんと知ることができ、色々と懐かしんでいます。
東京を離れてからは2~3ヶ月に1度、東京駅周辺を往復するだけの関わりでしたので、新宿店には10年以上ご無沙汰になっていますが、あの頃に感じた眩しさを、国内で、また経験できる機会に恵まれたいものです。
これもまた一つの時代が終わったことを示すものなのでしょうが、今を担う我々に、あなたは現代に相応しい本物としての価値を社会に提供しているのですか、とバーニーズが問うているのかもしれません。
ともあれ、残念なニュースですが、改めて感謝の気持ちを伝えたいです。