森会長の舌禍騒動に関する分かれ道と男社会の喫煙店で生きる女性達に思うこと
現在(木曜午後)、東京五輪の森会長(元首相)の辞任のニュースが流れていますが、私は火曜(2日前)の時点で、この件では発覚とバッシング開始の直後に組織委が
功績や今後の責任を踏まえて罪一等を減じ、女性選手や女性ボランティアの参加環境の向上と女性役員の参画促進のため懸命に奉仕する無期刑に処すことにしました
などと声明し、その実践となる具体策を直ちに提示すると共に、世間一般にも、いい知恵あれば出して下さいと募集していれば、世界中が大喜利状態になり、早期収拾もあり得たのでは、と思っていました。
具体策は、例えば、会長特別補佐として、田村亮子氏とか高橋尚子氏のような?世界的知名度のある著名業界人を選任して、役員修行をさせつつ顔役の仕事をして貰うとか、女性選手などの環境向上のための特別部会?を作り、論客女性を揃えて森会長は出席必須とする、などと発表すれば、災い転じて福となすことができたのかもしれません。
森会長の舌禍問題の本質は男女差別というより身内意識のあるファミリー的同胞のみで組織を運営し利権などを独占しようとする姿勢だと指摘する意見を拝見し、或いは、これが辞任要求まで燃えさかった根底にあるのかもしれないとも感じました。
https://bunshun.jp/articles/-/43398
ただ、そうであればこそ、ご本人の首を獲ること(で、一部の方々が快哉を挙げる一方、消極視する方々との社会的分断を深めていく)よりも、そうしたファミリー至上主義(マフィア的)体質の是正を自ら実践させる機会を付与する方が、今後の双方の立場の和解という点などに照らしてお互いにとって望ましいのではとも感じ、単なる「首のすげ替え」的な辞任の光景は残念なもののように思いました(以前、岡村隆史氏の舌禍事件が起きた際も、似たような投稿をしたことがあります)。
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ところで、火曜の昼に、2~3年ご無沙汰になっていた近所の定食屋さんに赴いたところ、ドアを開けた瞬間に、中年~熟年男性の愛煙家グループ客が数組陣取る光景が目と鼻を覆い、その瞬間「ああ、これのせいで、このお店に来なくなっていたのか」と思い出しました。
近年、禁煙のお店が増えた結果として、喫煙可のお店は喫煙者ばかりが集まる傾向があるように思われます。
提供物(食事)には何の不満もないだけに、できれば(夜はまだしも)昼食は法令で全面禁煙にして欲しいと思っているのですが、それが無理なら「喫煙可」のシールを入口に貼っていただければ、ドアを開けた直後に後悔しなくとも済むのに・・と残念に感じたりもします。
冒頭の話に続けてこの話を書いたのは次の理由によるものです。
それら喫煙可のお店は、私の事務所の近所では熟年のご夫婦が二人三脚でなさっているものが多く、旦那さんは調理場に籠もっているのでさほど問題ないでしょうが、ホール担当の奥さんは毎日のように受動喫煙の被害に曝されているはずです。
飲食店の禁煙問題は、利用客の受動喫煙被害についてはよく聞いたことがあるように思いますが、店員側の被害とりわけ上記のようなお店の「恐らくご自身は喫煙をしないのであろう熟年のおばさん達」への負の影響の有無、程度などに論及があったか思い出せません。
この件に限らず、「喫煙男性ばかりの飲食店のような(男女差別を声高に叫ぶことができる場所で生きている女性達と異なり)スブズブの男社会の中に身を置かざるを得ず、そこで生じる負の側面を否応なしに引き受けている女性」の被害や環境向上に目を向けるなどという視点が、もっと社会内で大切にされてくれればよいのではと感じています。
ウイルス禍云々でストレスのはけ口を探している?方々が自身とあまり関係のないバッシングに精を出すのも結構ですが、女性の地位向上を本気で願うなら、そのような事柄にも何らかの尽力をしていただければいいのに、などと余計なことばかり思ったりもします。
ちょうど店内のTVで冒頭のワイドショー番組をやっていたので、そうした戯言が頭をよぎり、自身の無力を感じつつ、お店をあとにした次第です。
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なお、健康増進法の関係で、現在は飲食店は原則禁煙となっているはずで、岩手県の該当サイトを見る限り、全席喫煙OKとする小規模店は店頭に表示をするなどしなければダメと書いてあります。
上記のお店が掲示していなかったのか、それとも小さくて見落としたのか、すぐには分かりませんが、いずれにせよ、その点は行政や業界などによる更なる周知啓発が望ましいと思われます。
ともあれ、今回、強調したホールスタッフ(おばちゃん)の受動喫煙対策という点からは、全面喫煙OKとするためにはスタッフの同意書を必要とするとか肺癌などの検診を通常以上に義務づけるなど?の配慮があるべきかと思っています。