顧問契約
法人や事業者の方々は、業務における法的問題への対処のほか、契約書など各種文書の作成・添削、相手先から提示された事項の諾否などの判断、事業に関する法的リスクの検討や予防、役員や従業員の個人的な法的ニーズへの対応など、事業を続けていく上で様々な課題に直面せざるを得ません。
それら課題に迅速、適切に対処するには、法律事務所と顧問契約を締結いただき、貴社の顧問弁護士として早めに遠慮なく相談することなどを通じて、継続的にご利用いただくのが合理的です。
古人いわく、先んずれば人を制し、後るれば則ち人の制する所と為る(史記)。
速やかに弁護士に相談し、状況が悪くなる(より劣悪な状況下で闘いを強いられる)前に良好(有利)な状況の設定につとめ、ご自身が希望する解決を確実に図るようつとめている方々の姿、そして、漫然と状況を放置し、その真逆の展開に至ってから当事務所に相談され、もっと前に相談されていればとお伝えした後、不本意な結末や艱難辛苦を強いられる方々の姿を拝見するたび、この言葉の重みを感じずにはいられません。
当事務所では、様々な業種の民間企業(土木建設など各種工事、食品製造販売、不動産賃貸、飲食店及び観光客向けサービス、一般消費者向け物販店舗)や病院、自治体などから顧問契約をいただき、様々なご相談・依頼に対応させていただいており、日々、それらの経験を今後の業務に活かすようつとめております。
契約種類と料金
A型 月額3300円 (年間合計3万9600円)
- お電話、メール等による簡易なお問い合わせに無料で対応
- 本格的な法律相談、受任業務の費用(弁護士報酬)は原則10%割引
B型 月額1万6500円 ~ 2万2000円
- 年間9~12時間を目安に、各種の業務(相談、調査、簡易な交渉、文書作成・添削など)を無料で対応
- 上記時間を超過した場合のご利用も、原則10%割引
- 受任費用(弁護士報酬)等を、契約期間等に応じ原則10~30%の範囲で割引
C型 月額3万3000円 ~ 5万5000円
- 岩手県内で一般的に設定されている顧問料をもとにした契約類型です。基本的にはB型に準じつつ、年間従事時間などを料金等に応じて修正します。
各契約のコンセプト
A型(月額3300円 【年間合計3万9600円】)
「弁護士事務所に赴いて相談することは滅多にないけれど、何かあったときに気兼ねなく相談・依頼できるよう顧問契約の形はとっておきたい。ただ、利用頻度が高くはないので、低額の負担が望ましい」とのニーズにお応えするプランです。
簡易な相談を電話・メールなどで、気軽に相談できる弁護士(ホームロイヤー)を持ちたいとのニーズにお応えするため、一般的な顧問料より低額の設定とさせていただきました。
個人の方に限らず、企業・団体のご利用も可能ですし、セカンドオピニオン顧問などの活用もご検討下さい。
「ある問題が起きたが、本格的に事務所に訪ねて相談した方がいいか聞きたい」「今、携わっている事柄で法的に分からない点があり、弁護士から手短に説明を受けたい」などのご要望があれば、ご遠慮なくお電話、メール等なさって下さい。
詳細は、事務所ブログ(月額3000円の顧問契約に関するコンセプト)をご確認下さい。
B型(月額1万6500円 ~ 2万2000円)
当事務所が企業・団体から顧問契約をお引き受けする際の標準的なプラン(伝統的な報酬規定を踏まえた金額)です。
当事務所では、時間制報酬(タイムチャージ)で業務を受任する場合、1時間あたり2万2000円を原則とし、事案の性質により成果報酬などの調整をしています。そのため、B型では、月額1万6500円~2万2000円(年9~12時間)を「弁護士がご相談等に無料で従事するため確保する時間」としております。
法律相談だけでなく、文書作成・添削、相手方への通知などを含む簡易な交渉、役員・従業員や顧客向けの講義・講習、相談会など、様々な活用が考えられます。
もちろん、所定時間を超過するご利用も可能です。その際は1割引のタイムチャージで対応いたしますが、前年等のご利用が所定従事時間を下回った場合などは無償で対応させていただくこともあります。
訴訟など本格的な事件の受任は別料金とさせていただきますが、原則として10~30%の範囲で割引して受任いたします。
C型(月額3万3000円 ~ 5万5000円)
年間12時間を超過するご利用が見込まれる企業・団体や、相当の経営規模を有する企業・団体にご利用いただく際に締結することを想定しています。
お申し込みから契約締結まで
- まず、お電話にて申込みのご連絡をお願いします。当事務所よりメール又は郵送で申込書と顧問契約規程をお送りし、法人登記事項証明などと共に提出いただきます。申込書のほか、対立関係にある相手方など当事務所での受任回避を希望される方がある場合は、申込書にその旨をご記入下さい。
- 内容を確認させていただき、既存の依頼者・顧問先との利益相反などの問題がなければ、速やかに面談の機会を設けさせていただきます(原則として、ご来所をお願いいたします)。顧問契約締結のお申し出は、面談後に行っていただくことでも構いません。
- 契約締結を希望される場合、顧問契約を締結し初回の顧問料をご入金いただいた後、直ちに顧問業務を開始させていただくことになります。
- これまでの運用として、顧問契約は、なるべく「面談の必要があれば、比較的容易に事務所までお越しいただける方=岩手県内又は岩手県内に何らかの拠点を有する事業者の方」を対象とさせていただいております。詳細は、事務所ブログ「遠方の企業様からの顧問契約のお申し出について」をご確認ください。
ただ、新型コロナウイルス禍やこれに伴う各種業務のオンライン化(リモートワーク、Web面談)などの社会状況を踏まえ、遠方の方でも相応のご事情があり、特に当職との顧問契約を強く希望される場合は、なるべく対応させていただこうと考えております。
この場合も「初回は必ず面談させていただく」との原則から、スカイプやZOOMなどの方法で面談をさせていただきます(当方は現時点でZOOMは設営経験がなく(弁護士会の会議に参加したのみ)、Web利用については発展途上ですので、その点はご理解のほどお願いいたします)。
遠方の方が顧問契約を希望される場合は、メールにて、貴社の詳細と共に、(敢えて、ご自身の居住地域ではなく)当事務所との顧問契約を希望される理由などを、お知らせいただくようお願い申し上げます。
顧問契約を検討中の方へ
上記の「先んずれば人を制す」が象徴するように、当事者間に深刻な対立が生じる紛争の中には、早期にご相談いただくことで、予め賢明な措置を講じ、高コスト・高リスクの紛争状態に陥るのを防止できることが少なくありません。
また、様々な事件・出来事の中には、ご本人が気づくことなく埋もれている法的な救済手段が隠れていることが珍しくありません。
平成15年頃、商工ローン問題が世を覆った時代では、数百万円の債務を負った事業者の方が、実は、ローン業者に数百万円以上の過払金を有していたという例が珍しくありませんでしたが、業者がほどなく倒産したため、倒産前に弁護士に依頼された一部の方しか過払金債権を回収できなかったという現象がありました。
これは極端な例かもしれませんが、生活・企業活動の中で疑問に感じる事柄に直面した際、法的な救済・解決の方法をご提案できる場面が相当にあることは間違いありません。
ご自身の生活や貴社の活動に潜在する様々なリスクを回避し、チャンスを生かせるよう、顧問契約を積極的にご活用いただき、早期に弁護士の支援を確保なさって下さい。