北奥法律事務所

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雑談・戯言など

そして事務所の維持のための徹夜仕事は続く

前回の投稿は単なるご挨拶でしたので、今回が実質的に本年の初めての投稿となります。

昨年も細々とした仕事に追われ、ブログの更新をなかなか行うことができず、12月は恥ずかしながら投稿ゼロの状態になってしまいました。

せめて、年末に平成30年の総括的な投稿をしたかったのですが、仕事納め直後も私事に色々と追われ、投稿できずに終わってしまいました。

その上、1月中~下旬に風邪をひき、欠勤せずには済んだものの10日ほど37~39度の状態が続き(結局、病院で薬の処方を受けた途端に収まりました。いつも、治りかけになってようやく病院に行ってます)、深夜・土日残業が困難で、結局、1月もブログは新年のご挨拶しか掲載できませんでした。

もちろん、裏を返せばそれだけ多くの仕事をいただき、事務所を持続可能な状態にできているものに他ならないというべきで、そのこと自体はご依頼をいただいている皆様に感謝申し上げるほかないのですが、以前は、そのような状況の中でもブログの更新など「あれも、これもできたのでは」と思うところがあります。

端的に申せば、昨年は、これまでになく「昔ほど無理ができなくなってきたのかも」と感じる面がありました。以前は、事務所で深夜から明け方に書類仕事をして朝に僅かな就寝を経て通常業務に臨む生活を繰り返していたのですが(反面、翌日や土日に睡眠負債を取り戻す生活を強いられました)、昨年の後半から、そうした生活をあまり行うことができなくなってきました。

代わって、昨年末には、夕食後、夜のうちに体力が尽きて就寝し早朝に起床して事務所で1~2時間ほど仕事し8時半に一旦帰宅し朝の兼業主夫労働を終えて出勤するという、これまで全く経験のない生活パターンが出現しました。

以前も、深夜に事務所に戻って1~2時間後に力尽きることは多々ありましたので、必ずしも「時間外労働」が激減したわけではないのですが、それでも以前に比べて長時間労働・深夜労働ができなくなってきているかもと感じる面があります。

これまで、日ペンならぬ「永遠の20代、自称・4代目小保内義和」という感覚で生きてきたのですが、いよいよそのように強弁することが難しくなり始めたのかもしれません。

ただ、これまで「当事務所は、人が遊んでいる時間や寝ている時間に私が働き続けることによってのみ運転資金が確保でき存立できる」という実感のもとで生きてきましたので、私が「老い」を受け入れ、人並みの就労時間で仕事を止めて「楽しい余暇」を日常的に過ごしても構わないなどと思い始めた途端、すべてが破綻するのではないかという恐怖心があります。

もちろん、ワークライフバランスなどという絵空事?はさておき、仕事の能率などをあげて、本業以外にもより様々な経験を得ることこそ弁護士にとって必要という気持ちもありますが、「余計な作業を割愛し効率よく仕事をしたい」と思っても、裁判官を筆頭に様々な方から「あれも、これも、それも、どれも」と山のように追加作業が降りかかってくるのが町弁の避けがたい現実であり、自身の能力等の不足を嘆きつつも地道に研鑽を重ねるほかないのでしょう。

日々、運転資金の負担を抱えて小規模な企業を経営する方々は、皆、同じような思いを抱えておられるのかもしれませんが、ともあれ、当方もまだまだ多少の無理が利く程度の気力や体力はあるでしょうから、本年も皆様に頼りにしていただけるよう、挫けることなく頑張っていこうと思います。

と、ここまでは1月中に書いていたのですが、1月下旬に風邪が直った後、突如として、徹夜仕事が可能な体力が戻ってきて、完徹(全く睡眠せず)とまではいかなくとも、半徹(1~2時間ほどの仮眠)で乗り切るという生活が復活してきました。

恐らく、風邪とその治療を通じて体内の何か悪いものを吐き出すことができたのではないかと感じていますが、ともあれ、徹夜仕事ができると「俺もまだまだ捨てたもんじゃない」と感じてしまう面はあります。

まあ、徹夜(深夜~明け方の長時間起案)を余儀なくされるのは、その多くが限られた報酬で膨大な作業を強いられる不採算事案ですので、ある種のマゾヒズムや屈折した達成感に浸っているのかもしれませんが。

風邪の際に「お薬手帳」を見たところ、ここ10年ほど、概ね3年おきに風邪が本格化し病院の処方薬に頼っていることが分かり、今後も2~3年ほどで「溜まった疲れを吐き出すための風邪」がやってくるのでしょう。

ちなみに、今回のタイトルは、平成22年の弁護士白書で日弁連公害対策環境保全委員会が掲載した同委員会の活動報告「そしていのちを守る戦いは続く」から拝借したものです。

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追記。平成24年末に、旧ブログにこのような記事を載せていたのに気づいたので、ついでに再掲しました。

【仕事納めの夜に】 12.28

若い頃は仕事納め直後から正月にかけての時期に、1年の溜まった疲れが吹き出すように風邪を引くことがよくありました。

現在は、妻の実家への帰省などの年中行事の都合上、最も風邪を引くことが許されない時期に様変わりしたせいか、その前後の時期に病を得ることが増えたような気がします。

そんなことや色々なことに思い巡らせながら丑三つ時に辿り着いた一首。

イブに風邪 治す矢先に事務所泊 椅子で寝る背を看る月も無く

今年の業務は本日までで、翌日には否応なしに出発となる予定です。本年は、修習生時代に親しくさせていただいた方に関する悲報に接するなど、前年等に引き続き大きな喪失感を伴う年となりました。来年は、社会に限らず身近なところでも、再生や芽吹きを感じることができる年であればと願っています。

踏んづけられてもきっと折れない大女優びんびん物語

先日の朝のワイドショーで、しばらく行方不明になった後、脱税問題で謝罪声明を出した中国の大物女優の方を各局がこぞって取り上げているのを見ましたが、この話を聞くたびに「女優びんびん物語」という言葉しか浮かんできません。

お顔立ちが菊川怜氏に似ているようにお見受けするので、CMの復帰作は

中国の文字は、ちいさすぎて読めな~い!
確定申告の通知も ちいさすぎて読めな~い!

これがあれば、文字はもちろん、税法の抜け道もよく見える。
権力に踏んづけられても大丈夫。

○○ルーペだぁいすき!

などとと仰っていただいても良いのではと、その際に放送されていた新作CMを拝見し前回よりもインパクトが乏しいなぁなどと感じながら余計なことを思いました。

ともあれ、罰金を含む巨額の債権回収を実現した中国税務当局の皆さんは、こんな替え歌で盛り上がっているかもしれません。

AH もっともっと素直になれ
財布の中身を 空にして

罰金も払って 素直になれ
人気が終わったわけじゃない

逃げたら消されそうな社会だよ中華は
濡れ手に粟寄せて大女優も守りたい

TELL ME  お金なら TELL ME  また稼げ
悲しみは 続かない

TELL ME  いつまでも TELL ME  誰よりも
税絞りたいよ もっと

ともあれ、現在の中国の政治や社会の体制云々の話はさておき、適切な自由や人権の保障と共に適正・公正な税実務と社会への良質な還元を行っていただきたいものです。

リアル・エロティカセブンの詩とコンビニ報道の課題

金曜の朝のワイドショーで「変態コンビニ店長」が取り上げられているのを見ましたが、すぐに思い浮かんだのは、平成5年に放送された「悪魔のKISS」というテレビドラマの主題歌でサザンオールスターズが歌っていた「エロティカ・セブン」という享楽的な印象の強い歌詞の曲でした。

この番組は、常磐貴子氏の「出世作兼問題作」としても有名で、当時は大学2年くらいだった私も運良く?放送を拝見した記憶があるのですが、残念ながら録画しておらず、あとで悔やんだことは申すまでもありません。

同日中の報道で、予想どおりというべきか、コンビニのオーナー(フランチャイズ契約の当事者)でもある店長氏は契約解除(解約)と閉店を余儀なくされたという報道が出ていましたが、洗濯物を干しながら「モンダイの映像」をチラ見した限りでは、孤独な中年おじさんの悪ふざけの悲哀という印象もなきにしもあらずで、被害者の方々はともかく第三者的にみれば、こんなことにならずに済む方法はなかったのかなと思わずにはいられない面はあります。
https://www.asahi.com/articles/ASL9P3S0CL9PUUHB00C.html

そんなわけで?久しぶりに「替歌の神様」が降臨し毎度ながら投稿せずにはいられなくなりました。

ただ、事件自体が報道直後に一気に収束したことなどを踏まえ長期の掲載は望ましくないと判断し、替え歌そのものは掲載の数日後に削除しました。この件に関心があり、どうしても見てみたいという知人の方がおられれば、個人的に楽しむ範囲内での提供は構いませんので、個人的に連絡して下さい。

もちろん当事者の方々(コンビニ本部を含め)を誹謗等する意図は微塵もなく、あくまで元ネタ(原曲)を思い出した方々にあの頃やドラマを懐かしんでいただければという趣旨ですので、ご容赦のほどお願いします。

ところで、ここまでの報道を見る限り、店長氏の奇行の原因や背景について触れたものは見かけませんでしたが、単なる「キャラの問題」だけに片付けることなく何某かの深掘りのある報道があっても良いのでは、と少し残念に思いました。

本件と関係があるかは全く分かりませんが、コンビニの零細経営者は長時間労働などの過酷な環境に置かれる方が少なくないとも言われており、そうしたものが本件にも関係しているのなら、何らかの報道があってよいと思います。

また、相当以前から地域内で問題視されていたとの報道もあり、どうしてそれが本部などに発覚せずに放置されていたのか(ご家族なども誰も何もできなかったのか)という管理体制上の問題なども、これだけコンビニが「地域の公器」のような様相を呈してくると、社会の関心事として取り上げてもよいのではと思いました。

余談ながら、ドラマ「悪魔のKISS」は、多重債務や悪徳宗教、薬物など様々な社会悪が若い女性に降りかかり、辛酸の末にそれを脱して終了、というストーリーになっていましたが、よくよく考えると、人々がそうした被害に遭わないようにする(遭っている人を救い出す)ことも我々町弁の重要な仕事の一つなわけで、ドラマのような強烈な修羅場には立ち会ったことはないものの、あの事件は一歩間違えれば、と思う経験はそれなりにしているような気がします。

コンビニ業界についても、従事者の就労環境の問題から弁当廃棄(値引禁止)などの問題まで色々と改善されるべき論点はあるように思いますので、そうしたことも視野に入れた報道などを考えていただければと思いますし、我々も、そのことにもっと関わっていければと感じています。

ともあれ、報道によれば大変反省しているという店長氏も、必要に応じた治療的なものも含め、しかるべき法的責任を踏まえつつ、適切な再出発を図っていただければと思います。

ダムカレーに続く新ブーム「ダム湖カレー」の発信を盛岡から

ここ10年ほど全国各地でダムカレーが流行しており、先日もその種のネット記事を見かけましたが、私の知る限り白飯を堰堤の形状に盛り付けるだけで、ダム湖そのものが主役になるタイプのものを存じません。

例えば、盛岡市内のカレー店が岩洞湖や御所湖、南部片富士湖(四十四田ダム湖)、綱取ダムをそれぞれ模したカレー皿(食べるのに困らない程度の形状のもの)を作り、皿の端の堰堤部分に白飯を盛り付けて「盛岡周辺のダム湖カレーシリーズ」などと題し、各種カレーを提供しても良いのではと思うのですが、どうなんでしょう。

1年半前に、盛岡の周辺には岩洞湖をはじめユニークな形状のダム湖が点在していることについて書いたことがありますが、堰堤にスポットライトをあてた「ダムカレー」だけでなく、湖の形状を皿によって表現した「ダム湖カレー」も考えていただきたいものです。

カレー皿の形状も、単に平面的に湖の形を真似るだけでなく、湖の部分を高く(深く)し、堰堤部分にあたる端のみ切れ落ちているデザインのものを作ってみるべきだと思います。

そして、その皿の端(堰堤部分)に、そのダムの形に即した堰堤の盛りつけをし、湖側にカレーを深々と注げば、さぞかし見応えのある光景がみられるかもしれません。

堰堤の外側にも皿のスペースを設けて福神漬などの付け合わせやサラダを敷き詰めれば、ダム下流側の姿もサマになるでしょう。

決壊を避けて上品に食べる人もいれば、あえて決壊させがる人もいるでしょうから、老若男女を問わず楽しめる商品に仕上がりそうです。

また、ロックフィルダム形式の「岩洞湖カレー」は、大食いチャレンジの方のため常人の3~4倍の皿も作り、ミニおぎにりを30個くらい敷き詰めて提供すれば、話題性抜群というか、壮観な姿を目にすることができそうです。

皿の形状に工夫が必要なので、陶芸関係者の協力が必要かもしれませんが、ぜひ試みていただきたいものです。

因果なドン・ファンより最高裁のドンパン節

先月に不審死を遂げた和歌山県田辺市の実業家の方については、他殺が強く疑われる一方で犯人の特定・立件が困難ではとの報道もあり、ワイドショーの格好のネタとして世間の注目を集めています。私は、さほどこのニュースに関心はなく、

紀州のドン・ファンより秋田のドンパン
富豪のカサノバより肴町のモリノバ
美女へのバラマキより花巻バラ園
そして、迷走の年の差婚より名将・島左近

といった感じではありますが、誰が逮捕等されるにせよ、否認事件になる可能性は強いでしょうから、殺害行為と直接に結びつく証拠が見つからず情況証拠のみで立件せざるを得なくなった場合、平成22年の最高裁判決の要件にあてはまる事実(証拠)を突き止めることができるかで結論が決まるのかなと思って眺めています。

この判決は、情況証拠のみで犯人だと認定するためには、「Aが犯人でないとしたら、合理的に説明できない(少なくとも説明が極めて困難な)事実関係が含まれていることを要する」と述べているのですが、否定の否定が肯定の要件という感じで、何度読んでも分かりにくく、混乱しやすい文章だなぁと思ってしまいます。

「Aが犯人だと考えないと説明のつかない事実が含まれていることを要する」と書いてくれた方がよほど分かりやすいと思うのですが、要件的に何がどう違うのでしょうね。

それで結論が決まるような難事件が配点されることがあれば、判決の解説文などを読んで双方の違いを考えたりしなければならないのでしょうが、零細事務所の経営者としては、そんな日が来ないことを願うばかりです。

現在は、ドン氏の愛犬が掘り出されて死因の調査がなされているとのことで、本件で「犬が服薬死と判明し投与者も特定された」場合、殺犬だ→殺犬犯が殺人犯じゃないかと感じる人が益々増えるとは思います。

ただ、それだけでは最高裁判決が示す「決め手の事実」にはならないと評価されそうな気もしますので、検察は色々と事実を積み上げて「Aが犯人でないとしたら合理的に説明できない事実が(総合的に)存在している」と主張することになるのかもしれません。

報道などによれば、ドン氏はこの犬を法定相続人より優先する受益者とする信託契約などをしていたか判明していないとのことですが、本件では、犯人がドン氏の愛犬を先に殺したいと考えるだけの明確な事情であるとか、犯人と被害者の関係破綻などの(明確な)事実がなくとも、何らかの思い込みや衝動などで犯行に突き進んだのでは、というストーリーを、全国の皆さんが推測しているのかもしれません。

私がこの事件にあまり関心を持てないのも、そうした「軽率・短絡の匂い」がプンプンして、被害者を含めた登場人物に、人の心の深淵や善悪の彼岸に迫る深みのある世界を感じ取れないから、という点にあるのかもしれません。

誰が犯人かはともかく、過ぎたるは及ばざるが如しの連鎖という印象の否めない事件であり、子供向けの昔話の素材にでもなりそうな気もしますが、ともあれ、真相究明に向けて、関係者のご尽力を期待したいところです。

余談ながら、某先生によれば、銭形平次シリーズにも、これと似たような話(先に犬が殺されるもの)があるのだそうで、「素人の粗探しより紫波のあらえびす」といったところかもしれません。

(R03.04追記)

急展開の逮捕報道を機に、気の利いたフレーズを追加できればとも思い、以下のものを考えてみましたが、島左近を超えるネタが思いつかず、残念です。事件自体の私の見立ては既出の文章のとおりですので、これに即した事実が今後明らかになるのか、注視したいと思います。

見慣れぬクズより南方熊楠
不審な大豪邸よりgoto家族と安普請
遺骸の覚醒剤より隠せない意外な事実
神棚に飾る妻より神隠しに遭わぬ人生

ともあれ、折角なので、すべて繋げてお笑い芸人の方などが弾き語りソングなどを披露されてもよいのでは・・などと、余計なことを考えてしまいます。

肘折峠ものがたり

東北某県の奥地、隣県との境に、かつて肘折峠と呼ばれた場所があった。現在は大きな迂回道路があるが周辺に人里や観光地などはなく、ほとんど利用者はない。

かつては断崖に沿って急坂の峠道があったが、廃道になり利用者はない。麓側の入口には進入禁止の警告看板がある。

昭和40年代頃のこと。一人の男が看板の奥を進んでいくと、間もなく岩を這うようにしてよじ登らなければならない急坂となり、これが延々と続いた(これが峠の名称の由来)。

そして、それを越えると、斜面に沿って階段状に作られた、階数や奥行きなどがよく分からない大規模な木造の一軒宿(温泉?)が現れた。

宿は少し前に廃業したらしく無人だが、宿の脇は断崖や這松帯となっており、峠(尾根)に向かうには宿の中の廊下や階段を進む必要がある。男も建物内を通って峠に向かった。

すると、建物から幾人かの人が現れたが、その人々は亡者であった。亡者は、この地やこの宿に未練があり、酒肴らしきものを片手に今も生前の思い出と共にここで暮らしていると述べていた。

しばらくして、どのような事情か判然としないが、白装束の若い女の亡者が現れて男を殺そうと攻撃してきた。女亡者は猫を2匹(黒猫と茶猫)従えており、女亡者が猫に触れると猫が凶暴化して男に襲いかかってきた。

男は猫に肩を食いちぎられる重傷を負ったが、辛うじて男が女亡者にかけられた呪いを解き、女は正気に戻った(女性は生者のようである)。そして、他の亡者は消えていき建物は崩壊して、以後、肘折峠は封鎖され、迂回の車道以外は誰も通らなくなった。

それから数十年を経た現在。隣県から峠道を越えてきた家族が尾根周辺で自動車を停めて散策していたところ、家族のうち誰か(判然としない)の姿が見当たらなくなった。

行方不明になった誰かが進入したと思われる目新しい踏み跡は、かつての肘折峠の尾根側の入口であった・・

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という夢を、つい先日に見ました(記憶の断片を一部編集していますが概ね夢の内容と同じです)。実話の類かと思った皆様、夢ネタですいません。

起床後しばらくは夢の中で鳴り響いていた悲しげなテーマ曲が脳裏を離れなかったのですが、朝食後には忘れてしまいました。

ちなみに、ネット検索すると、山形の肘折温泉の近くに未舗装区間を含むエグい峠道(冬季閉鎖される国道)の記事が出てきますが、「肘折峠」という名称の場所を見つけることはできませんでした。

夢での光景は霧に包まれた高層高原でしたので様相は異なりますが、そちらの峠もかなりの急斜面のようです。

最近はあまり夢を見る機会がなくなりましたが、以前はこうしたストーリー性のある夢(いささかホラーな感じの夢)をよく見ていたので、思わず投稿したくなった次第です。

前回の投稿で記載した「イギリス海岸に行った日」の晩に見た夢ですので、宮沢賢治の魂が乗り移って、こんな物語じみた夢を見たのかもしれませんが、「女亡者」は某ピースに登場する四皇こと大物海賊の方(2匹の猫はゼウスとプロメテウス)の見過ぎかもと思わないでもありません。

追伸。その次の日あたりに、職員から「最近、ブログが雑談ばかりで仕事に関する話をちっとも書いてませんが、そんなんでいいんですか」と叱られる夢を見ました・・(幸い、現在も相応に仕事をお引き受けしており、仕事関係のネタを時間をかけて書くだけの時間はあまり確保できていません)

今年の石割桜が見届けた事件たち

盛岡も石割桜が満開となり、快晴の中、多くの観光客が訪れていました。

そんな日に限って午前に調停期日があり、諸事情により直ちに調停が成立し終了するかと思ったのですが、毎度ながら延々と待たされ、結局、毎度ながら2時間以上(うち1時間半くらいが待ち時間・・)という有様でした。

色々と悩ましい事件で、依頼主が複雑な思いを伏せつつ窓の外を向いていた横顔に、代理人として何をすべきか、何ができるか(できたか)、考えずにはいられないものがありました。

午後には、盛岡圏内で生じたビジネス上のトラブルに絡んで、ある大企業に契約違反などを理由とする損害賠償請求をしている裁判の期日がありました。

軽口好きの身には、盛岡地裁が1年で一番華やぐ日に東京から出廷した相手方代理人に対しては、訴訟での対決はさておき、とりあえずラッキーでしたねと言わずにはいられない面があります。そんなわけで一首。

先方に今日が期日でよかったねと毎年述べる地元弁護士

ただ、去年の同じ頃に期日があった事件で遠方から出廷した相手方代理人は、そんな私のセリフに破顔一笑していましたが、今年の相手方代理人の方からは「お前は何を言っているんだ」と言わんばかりの仏頂面でサクッと黙殺されてしまいました・・

で、法廷の帰りに「桜に興味がないのかなぁ、これだから企業法務中心の大事務所の人は・・」などと独り呟いたところ、危うく裁判所の階段を踏み外しそうになりました。

私がもっと元気よく話せば言わんとすることが伝わったのかもしれませんが、ともあれ、つまらない愚痴などを言っても我が身に跳ね返ってくるばかりなのでしょうから、なるべく前向きに生きたいと思います。

DSC06247

そだねDAYONEんだべ

時機遅れの投稿ですが、平昌オリンピックでカーリング選手の方々が脚光を浴び、「そだね~」が流行語になりCDデビューするのではなどという記事もあったかと思います。

また、最近では、北海道の著名企業などが、これ(そだね)を商標登録出願したため当否が論争になっているという記事も出ていました(商標法3条1項4号などの当否が問題になるのでしょうか)。

私の大学時代ですから25年以上前のことですが、「DA.YO.NE」という曲が一世を風靡した際、南部地方の人々も、便乗して地元方言で替え歌を作って世に問えば良いのにと思っていたところ、岩手ではなく他の地域でそのような動きがあった(ものの、さほど流行らずに終わった)ことがあったのを、少しばかり覚えています。

折角、似たような言葉が北海道から出てきたのですから、改めて、次のような替え歌を地元の著名人がユニットを結成して展開してみるのもいかがでしょう。

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んだべ んだべ 
へねばなんねべなそだなとぎだばな

んだべ んだべ
 へねばなんねべなそだなとぎだばな

あのなはん、おらの●●
おったまげるほどおどごぶりコよくて
(中略)

そったらごどだば、まんつんがのほが2号さんだごったよ
んだべ・・
(以下略)

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私と世代が異なるなど元ネタの分からない方は、こちらのサイトなどで歌詞をご覧いただければ良いのではないかと思います(私もグーグル検索して見つけただけなので、引用して良いのか分かりませんが・・)

「彼氏」とか「交際相手」にあたる南部弁(東北弁)が存在するのか分からないので●●の状態ですが、どなたか、気の利いた言葉をご推薦いただければ幸いです。

こうした話に限らず、自分達の文化の中にある素材を生かして全国・世界から「やるじゃないか」と評価される何かを伝達する営みがもっと盛んになればと思います。今なら「若竹さんに続け」が合言葉でしょうか。

町弁に降る雪に願いを

今年のクリスマスは、諸事情により実家からオードブルを貰って帰宅し、既に買っていた自宅分と併せた豪華な食卓(2~3日分のおせち状態)になりましたが、東京時代は、休日も含めて勤務先から終電に向かって走る日々でしたので、今もあの頃を懐かしむことがあります。

当時と今で私の生活も様変わりしましたが、極度の残業と無駄に軽口を好む体質は不変のようです。そんなわけで、槇原敬之氏にあやかって、毎度の戯言(自虐系?替え歌)を一つ。

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必要経費かぞえたら
けっこうたくさんあり
そんな事務所は照れるほど
高コストだなって思った

採算割れのご依頼は
今年もたくさんあり
タイムチャージどおりできたなら
収入はすごいだろうな

“渉外やブル弁じゃない”
そう思ってきたけれど

クリスマスは業界内格差を
知るための日だね

TWINKLE TWINKLE
LITTLE WHITE SNOW

願いは海外進出
こんな日々じゃ来年も
あんま稼げないから

Wow TWINKLE TWINKLE
LITTLE WHITE SNOW

アンタが忙しい今夜 
みんなにしんどい
仕事つもりますように

新規の依頼はまだかと
想いすぎるときは

一人ぼっちの自分を
痛いくらい感じるね

魔法にかけられたような
逆転敗訴の夜は

張り裂けそうな思い抱えた
依頼者が心配です

今頃どうしてるのか
僕にはわからないけど

あの日の貴方が元気でいるなら
それでうれしいよ

毎回くり返す
勝訴させてのお願いに

神様も苦笑い
でも本件心から

Wow ゛I wish you a Merry Christmas゛
例えば負け筋事件でも 
君の主張受け止める人は
必ずいるから

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幸い、私自身は、今年は過分な報酬をいただける事案も若干あり、どうにかやりくりできましたが、遠く遠く離れた皆さんにも胸を張れるよう、今後も全てのご依頼に感謝しつつ、この街で輝ける日を見つけたいと思います。

万引と弁償を繰り返すお爺さんとカレーメシ

先日、盛岡のランチパスポート期間が終わり、優雅な生活を望むべくもない身は、あっという間にカップラ昼食に墜ちています。

夏の「端境期」にもfacebook上で同じようなことを書いたら、友人に「カレーメシが上手いよ!」と勧められたのですが、その日の晩に接見した「スーパーで万引きをしたお爺さん」から被害弁償(万引品の代金全額)を届けて欲しいと頼まれたので、そのお店に支払に伺ったついでにお店に1個だけ残っていたカレーメシを買って帰りました。

で、12月になっても食べそびれていたので、先日、それなりに美味しくいただきました。

ちなみに、お爺さんは「被害弁償で不起訴になるはずだ」と強く述べていたのですが、前科多数の方で、残念ながら実刑判決で終了しました。過去の事件でも、同じように逮捕→すぐに弁償→でも前科あるので実刑、というパターンが繰り返されていたことを、起訴後の開示記録で知りました。

本件では、前刑出所後に貸室に入居し収入はもちろん家具も満足にないため出費を惜しんで、というのがご本人の言い分で、発覚時に弁償を申し出たもののお店が応じず通報され、前科などに照らして逮捕されるという経過を辿っていますが、ご本人の体調がよくなく、社会復帰できずに天寿を全うすることもあるかもしれません。

こうした事案に対しては、弁護人が不要だと感じる方もおられるようですが、私自身は、国選弁護制度(憲法37条3項後段)の目的は刑事処罰の法的適正に関する担保(審査・確認)であり、そのような理由から、罪に争いがなく示談などが困難な事案などでも弁護士が関与する意義があるものと理解しています。

もちろん、当事者ご本人がそうした法の趣旨・目的を理解しているか、或いは弁護人などに制度を逸脱する無理な要求をしていないかなどということは別問題で、時にはげんなりする思いを余儀なくされながら本人その他の関係者とのコミュニケーションをせざるを得ないこともそれなりにありますが、私がまだ修行が足りないから、そうした機会が訪れるのだろうと前向きに考え、今後もつとめたいと思っています。