4月に盛岡市内(桜山の亀が池)の桜を拝見したときに感じたことです。
平成20年代前半は、ウソという小鳥による桜の食害が大きな話題になっており、当時、花が全然咲いていない桜木や鳥が花芽を食べている光景を見た記憶もありますが、ここ数年、岩手では嘘のように全く聞かなくなりました。
ウソは通常は冷涼な高地に棲息し、冬季のみ平地で越冬するとのことですので、食害がない=開花直前期などにウソが街からいなくなったのは、或いは、温暖化の影響で、冬のうちに山に戻った(里に来なくなった)のかもしれません。
ただ、温暖化等の影響でウソそのものが減少すると、彼らの主食である森林の害虫までもが放置され森林荒廃などのリスクが増大することになります。
ウソ食害と入れ替わるように、海では三陸の伝統的な魚種が(北方海域などに)消えてしまったという報道を聞くようになって久しいですが、海だけでなく山の世界も、生態系の混乱など、信じられないような事態が生じているのかもしれません。
或いは、美しい桜の姿も形を変えた「沈黙の春」の前兆なのかもしれず、皆さんも、花びらの先にそのような事柄も見つめていただけばと思っています。
そういえば、私、岩手弁護士会の公害対策環境保全委員長でしたね・・・本当ですよ。何もしてませんけど。